準備
- 医師の指示等の確認
- 吸引圧
- 吸引時間
- 吸引の深さ
- 留意点等
- 手洗い、物品・器材の確認・配置
- 利用者への吸引の説明
- 環境整備
吸引を受けやすい姿勢に整える
実施前
- 吸引前の観察
- 口腔内の状態(出血・損傷の有無)
- 義歯の状態
- 口腔内の分泌物等の貯留物
- 手袋の着用(セッシ保持)
吸引開始
- 吸引器のホースと吸引カテーテルとを接続します。但し、吸引カテーテルの先端は絶対周囲の物に接触しないよう注意が必要です。
- アルコール綿を使用し、吸引カテーテルの根元から先端まで拭き取ります。
- 利き手の指で吸引カテーテルの先端から10p程度の部分を摘み、非利き手親指でカテーテルの根元を押し曲げながら持ちます。
- カテーテルを持ったまま非利き手で吸引器の電源スイッチをONにします。
- 利き手で持ったカテーテルの先端部分を容器に入った滅菌水又は精製氷に漬け、非利き手親指を緩めて少量を吸引させながら医師から指示された吸引圧と合っているかを確認します。
- 非利き手親指でカテーテルの根元を押し曲げ吸引圧がかからないようにし、容器に入れたカテーテル先端の水をよく切って引き上げます。
口腔内吸引
- 利用者に開始の声掛けをしながら、カテーテルの根元は非利き手の親指で押し曲げたままの状態で、利き手で持ったカテーテルの先端を□角から挿入し、痰等の貯留物が溜まっている付近まで入れていきます。
*1 口蓋垂(通称:のどちんこ)付近をあまり刺激すると、嘔吐反射が起こりやすくなります。
*2 利き手はカテーテルの先端から約10pくらいの部分を鉛筆を持つようにするとチューブを操作しやすくなります。 - 痰などが溜まっている部分までカテーテルの先端が挿入できたら、吸引圧がかかるようにする為、非利き手の親指を放し、1個所に圧がかからないよう利き手で鉛筆を持つようにした親指と人差し指でチューブをゆっくり回しながら貯留物を吸引します。
* この時の吸引時間の目安は10〜15秒くらいですが、医師から指示された吸引時間と挿入の深さは守りましょう。
- 吸引が終了したら清浄綿等でカテーテルの外側を拭きとり、チューブ内側は清浄水を通して汚れを落とします。
- 非利き手で電源をOFFにし、カテーテル(吸引チューブ)を吸引器のチューブから外し保管容器に戻します。
* カテーテルを適切に保管する場合は、消毒液に浸し器具を完全消毒する方法などがあります。
- 手袋(セッシをもどす)をはずし廃棄します。
吸引実施後の確認
- 実施後の声掛けと姿勢を整える
- 吸引後の観察
- 吸引物の量・性状
- 顔色・呼吸の状態
- 全身状態
などの異常の有無
報告・片付け・記録
- 手洗いをする
- 実施後の報告
- 観察項目
- ヒヤリハット・アクシデント内容
- 使用物品の後片付け
- 吸引の状況を記録
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