事前準備について
- 今から痰吸引を行なうことを利用者や家族に説明した後、利用者の気分・体調についても確認しておきます。
- 体温測定、血圧測定、酸素飽和度の計測(パルスオキシメーター使用)などのバイタルチェックを行ないます。
痰吸引前に、尿意・便意がないか排泄確認をしておきます。
手順1:痰吸引に適した体位に調整する
頭部を床に対して45〜60度に保つのが理想の体位ですが、痰吸引に支障がなければ、利用者が要望する体位に調整してもOKです。
また、利用者の着衣が汚れないよう胸から首周りにタオルなどをかけておきましょう。
吸引を行う際は、声かけを行い、嘔吐反射や顔色が悪い場合は無理せず一旦休憩してから再開しましょう。
手順2:吸引器の動作を確認する
- 吸引器をONにし、正しく作動しているかを確認します。
- 医師が指示した圧力値に設定されているかを吸引ホースを折り曲げて確認し、設定値が違う場合は、医師または看護師に報告し、支持の基で調整します。
- 次のような条件を満たせる場所に吸引器は設置されているので、介護職は自分勝手な判断で設置場所を移動したり設置し直したりしないようにしましょう。
- 水平を保つことができ安定している
- 電源が近くにあり、使用しやすい
- 高温多湿でない環境
- 水やホコリがかかることがない
- 利用者の頭の周辺
手順3:感染防止のために服装を整える
手洗いを行うと共に、防護具を装着・装備し、感染防止のために標準予防策を施します。
手順4:吸引器ホースと吸引カテーテルをセットする
- 吸引器のホースと吸引カテーテルとを接続します。
但し、吸引カテーテルの先端は絶対周囲の物に接触しないよう注意が必要です。
- アルコール綿を使用し、吸引カテーテルの根元から先端まで拭き取ります。
- 吸引カテーテルの先端から5p程度の部分を指で摘み、容器に入った滅菌水又は精製氷に漬け、少量を吸引させます。
この場合の注意点は、利き手で吸引カテーテルを掴み、利き手でない側の手で吸引器のスイッチを入れるようにします。
絶対途中で持ち替えてはいけません。
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