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 介護資格だけに限らず、自分自身がやりたいことや、就きたい職種を目指すための有効な手段として各種の資格があります。

何事をするにもその分野に関する知識や技術を学び、そのスキルを証明するための資格や免許を取っておくことは大切です。

 但し、資格を取ることが目的になってしまっては本末転倒で、あくまで目的を達成するための手段であるということをしっかりと認識すべきです。

しかし、資格を取得したからと言って必ず仕事に就けるというほど甘い時代ではありません。

だからと言って、資格がない場合は、就職し仕事を行うためのスタート地点にすら立つことが出来ないわけで、業務を円滑に行うための知識や技術、見識も身に付けることができません。

資格とは、これから自分自身が取り組んでいきたいことを探し、希望の職種に就くための、自己実現を達成するための手段と言えるでしょう。

介護施設へ就職し仕事に就くことは無資格でも現実的には可能です。

しかし、少子高齢化による高齢者数の増加と共に要介護者数も年々増大し続けているという現状から、様々な分野においてシニア・シルバー層を対象にした市場が拡大し続けており、初任者研修レベルの介護スキルを持つ人材が幅広い分野や職業で必要とされています。

また、介護施設や現場に従事する介護職にも、主業務である介護という仕事以外にも、いろいろな専門的技量が求められる状況になってきました。

それは、人を直接扱う対人サービス業であるがゆえに、時には、歌、ダンス、書道、お茶、生け花、絵、マッサージ、メイク、美容、料理、ケーキづくりなどもこなせる技量を持った介護職です。

介護の仕事をするわけですから介護技術を身に付けているのは当然のことで、さらにプラスして介護以外の資格や特技的な趣味なども必要になるケースも今後は増えてくるでしょう。

しかし、単に特技を身に付ければいいというわけではなく、まず直面する高齢者に寄り添い生活援助や介護を行う中で、高齢者のためにどんなことをしてあげればいいのか、ということをよく考え、その結論として、自分かできる範囲で介護以外の資格にチャレンジすべきです。

 重要なのは、日々直接接してお世話をしているお年寄りの若いころの時代背景や社会状況を把握し、どんな人生を過ごしてきたのか、という事実を敏感に察することができる感性を持つことが大切です。

その手段として様々な資格や特技を身に付けることで、利用者の人生や生活を洞察する切っ掛けを掴むことに繋がっていきます。

介護サービスの質を向上させる手段が資格とも言える

 介護職やホームヘルパーとして提供するサービスの幅を広げていく手段は、資格以外にも趣味などの特技も大いに役立ちます。

しかし、介護や福祉に関する資格や趣味や特技に関する資格も、障害者や高齢者の相手をするための単なる道具にすぎません。

最も重要なのは、資格に要求される専門性を備えた上で、高齢者や障害者の心身状況を見極め、最適なサービスを提供して、どのようにQOL(生活の質)を向上させていくか、という観点で取り組むことが大切です。

 また、資格を持っていなくても例えば料理・掃除・クロス・衣服や棚の整理整頓など、自分が得意とし日頃から自宅で行っていることを、障害者や高齢者にしてあげるのも一つの方法です。

介護施設に勤めている20歳過ぎの女性の介護職員が、自分が好きなネイルアートをやっていると、自然と女性高齢者たちが近寄ってきて興味を示し、盛り上がって活気づいたりすることもあります。

料理が得意な介護ヘルパーが中心になり、美味な介護食を調理するための教室を開き、入居者が参加して料理つくりに励んでいる施設もあります。

このように和気あいあいと交流を深めることで、社会性や社交性を深め利用者のQOLを高めることに繋げることもできるわけです。

何をすれば利用者が元気になるのか、何が相手の役に立つのか、その切っ掛けを掴める手段を多く持っていることが、今後の介護職に求められることだと思います。

特に介護という職種において資格や趣味というものは、より仕事の幅を広げるために有効利用できる便利な道具の一つとして役立つものであると言えるでしょう。

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