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介護・福祉分野で代表的な国家資格である介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士とマネジメント業務の要ともいえるケアマネジャーの資格と仕事について解説しています。

介護福祉士・社会福祉士の資格と仕事

 介護福祉士と社会福祉士というこの2つの資格は、介護・福祉分野における誰もが認知する代表的な資格です。

介護福祉の国家資格として昭和62年よりスタートした資格で、介護現場に従事し介護の専門家として活躍できるのが介護福祉士で、社会福祉関連施設や在宅介護支援センターなどの現場でソーシャルワーカーとして活躍できるのが社会福祉士になります。

 現在、介護や福祉に関する様々な資格がありますが、その中でもこの2つの資格は要となる役割を果たしており、介護の知識や実務経験が全くない別分野の方でも、実務者研修課程を受講でき、3年の実務経験を積めば国家試験の受験資格を得ることが可能となります。

また、介護保険制度は国の中心的な社会保障制度であり改正も行われる中で、介護施設での人員配置基準の増強も考えられ、年々高齢化が進展する中で将来的にも社会的必要性と多くに期待が集まる資格といえます。

 但し、受験での学習範囲は広範囲に渡り、試験も簡単なものではありませんが、介護福祉士の国家試験に合格すれば、様々な分野でリーダーとしてマネジメント業務に就くことができます。

両資格とも学生であれば福祉養成校を卒業すれば、国家試験の受験資格を得ることができ、筆記試験に合格すれば、介護福祉士や社会福祉士の資格を取得できます。

 施設介護や在宅介護、高齢者サービス業のどの分野であっても、「高齢者福祉」に関わる仕事に従事したいと考えている方にとっては、王道資格の代表格と言えます。

ケアマネジャーの資格と仕事

 ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護保険のサービスと給付に関して総合的に要介護者の実状や実態を考慮して管理しマネジメントを行う仕事です。

要介護者の状態や生活実態を考慮し、介護保険のサービス提供と給付管理を一括的にマネジメントを担う役割がある資格で、介護保険制度の発足時にケアマネジャー資格は創設されました。

現場介護に重点をおく介護福祉士を目指すか、さらに介護マネジメントに重点を置くケアマネジャーを目指すかは目的を考えて個人が選択すべきことです。

 本来の介護は、総合的観点で要介護者のアセスメントを行い、広域的情報や視点から、介護保険制度という縛りを超えて、介護保険対象外の民間サービスまで考慮し、幅広く介護サービをチョイスし提示していくことが必要です。

ですが、実際は介護保険制度上の縛りもあり介護保険制度範囲内のケアマネジメントという域を超えないケアマネジャーがほとんどであると言うのが実際の姿です。

 これらを変革するには、ケアマネジャーの制度における次のような多くの課題を克服する必要があります。

  • 収入となる報酬単価
  • 業務責任の範囲や重い業務負担
  • ケアマネジャー各自のスキルレベルやばらつき
  • ケアカンファレンスの充実度

介護保険体制は、要介護者の自立支援に重点を置いたケアマネジメント体制の拡充と強化が求められ中心となって改正が行われてきましたが、財政負担の軽減と言う観点から最近では地域密着型の在宅介護支援に重点が移っています。

 その流れから、「地域包括支援センター」が各地域に設置され、その中心的な役割を担う「主任介護支援専門員」が制度化され、ケアマネジャーのスキルを向上させるための研修制度も強化されてきました。

これからは、要介護者の生活の質の向上や自立を促すような、ケアプランがますます重視されることになり、さらに、介護サービス提供側が採算がとれる形でのビジネス形態を構築していくことも重要なポイントになります。

精神保健福祉士の資格と仕事

 精神的障害を抱えた方が社会復帰できるよう日々の生活全般を援助する専門家が精神保健福祉士になります。

現在の日本は多様化複雑化した社会で、職場や家庭で問題を抱え精神的に病む人が多くなっています。

認知症高齢者も増加の一途で大きな社会問題となっており、医学進歩でそのメカニズムが解明され始めてはいますが、決定的な治療薬はなく、多くの問題が発生しています。

心の問題を扱う最高峰資格として認定資格の臨床心理士がありましたが、精神保健福祉士は精神保健福祉法に規定された国家資格で、心の病の専門資格として介護福祉分野を中心として活躍できる資格です。

 職場は地域保健センターや精神病院などに従事し、精神障害者が社会復帰できるよう住む場所や、買い物・食事・洗濯など、日々の生活を安全に安心して送れるよう全体的に援助を行うのがメイン業務となります。

病院での精神治療とは違い、生活全般に係わるため、深く幅広い専門知識と高い人間性が求められます。

医療機関などでの実務経験があり講習会を受講すれば受験の資格要件を満たせますが、それ以外で国家試験の受験資格を得るには養成校の課程修了が必要となります。

 心の問題に真剣に取り組みたいと考えている方には、高度な専門知識を身に付けられるので最も適した資格と言えます。

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