老人福祉法関連施設（養護・軽費老人ホーム）の職場

　主な老人福祉法関連施設には、老人福祉センター、養護老人ホーム、軽費老人ホームなどがあり、地域住民の健康増進や介護に関する相談に応じています。

ここでは、老人福祉センター、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホームのサービス種類・対象者・内容、ホームの事業所形態、職場で働く介護スタッフについて解説しています。

　老人福祉センターの次の3つの種類があります。

　老人福祉センターは、老人福祉施設の一つで、地域で在宅生活を送る60歳以上の高齢者を対象として、サービス提供を行っています。

　老人福祉センターでは、在宅で生活を送っている高齢利用者に通ってもらい主に次のようなサービス提供を行っています。

　地方公共団体が開設し事業運営を行っています。

　65歳以上の高齢者で、身体的、精神的、経済的、家庭環境に関する諸事情や理由により、介護を自宅で受けることが難しい状況にある環境的、経済的に困窮した方が対象となります。

要介護認定を受けた高齢者が入居できる特別養護老人ホームとは名称が似ていますが役割は違います。

　日常生活を送る上で必要な食事・入浴・その他の介助、機能訓練、レクリエーション・教養・娯楽などのサービスを低額料金で利用することができます。

　老人福祉法上では、介護保険の給付対象とならない行政措置による入所施設で、地方公共団体、社会福祉法人などが運営しています。

　軽費老人ホームは、Ａ型（給食型）、Ｂ型（自炊型）、ケアハウス（介護利用型）の3種類があります。

　住宅事情や家庭環境などの事由で、在宅生活を送ることが難しい60歳以上の方が対象となります。次の各種類により入居対象が異なります。

Ａ型（給食型）の場合は、
①家族との同居が難しい方、②身寄りの家族などがいない方が対象です。
Ｂ型（自炊型）の場合は、
自炊可能なレベルの健康状態の方が対象です。
ケアハウス（介護利用型）の場合は、
家族からの援助が受けられず、①身体機能が衰え自炊不可能なレベルの健康状態の方、②一人暮らしは高齢により不安がある方が対象です。
但し、入居は要介護者が最優先されます。

　Ａ型、Ｂ型、ケアハウスの共有サービスでは、利用者が日常生活上で必要となる食事・入浴・その他のサービス、教養娯楽、趣味、各種行事などの支援サービスを安い費用で利用することが出来ます。

また、Ａ型とケアハウスについては、介護保険法上の提供サービスである「特定施設入所者生活介護」の利用が可能で、施設には介護職員が配置され介護サービスを提供しています。

　地方公共団体、社会福祉法人などが運営します。

　有料老人ホームには、介護付き、住宅型、健康型の３タイプがあります。

　有料老人ホームは社会福祉施設とは異なり、施設と利用者間の自由な直接契約により要介護認定を受けていない方でも入所できる施設です。

　日常生活において利用者の利便性に配慮し、利用者が趣味、教養、娯楽、スポーツなどに接することができるような場や機会を提供します。

介護付き有料老人ホームは、介護保険制度の「特定施設入所者生活介護」の利用ができ、介護職員が従事しています。

　営利法人である民間の株式会社などが事業経営しており、介護保険制度の指定要件をクリアした有料老人ホームの運営事業者であれば、居宅サービスの一つである特定施設入所者生活介護サービスを提供することが可能になります。

老人福祉法関連施設の種類	従事するスタッフ
老人福祉センター	・施設長・相談・指導員・事務職員
養護老人ホーム	・施設長・介護職員・生活指導員・看護師/准看護師・医師・栄養士・調理員
軽費老人ホーム	・施設長・介護職員・生活相談員・看護職員・医師・調理員・事務員